モニターや周辺機器の処分方法|本体と違うルールを整理

モニターや周辺機器の処分方法|本体と違うルールを整理

📋 この記事でわかること

結論として、パソコン本体以外の機器は「PCリサイクルマークが付いているか」と「リチウムイオン電池が入っているか」の2点で行き先が変わります。ディスプレイ単体は資源有効利用促進法の対象で、マークが無い年代のものはメーカーへ料金を払って出す形です。キーボード・プリンター・ルーターは小型家電リサイクル法の受け皿に入り、宅配回収でも一緒に送れます。一方、モバイルバッテリーのように電池が主役の製品は箱に入れられず別ルートです。費用が変わる分かれ目と、同じ箱に入れてはいけない物の見分け方を、公式情報だけで整理します。

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本体以外の機器は「マークの有無」と「電池の有無」で行き先が変わる

パソコンまわりの不要品を片付けようとすると、本体は話が早いのに、それ以外で手が止まります。モニターキーボード、古いプリンター、引き出しに眠るモバイルバッテリー。これらは「パソコンの付属品」として一緒くたに扱えそうに見えて、実際には根拠となる法律も受け取る相手も違います。整理すると、家庭から出る機器は次の3系統に分かれます。

系統 代表的な機器 受け取る相手 費用の考え方
資源有効利用促進法(PCリサイクル) デスクトップ本体、ノート、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ 製造したメーカー PCリサイクルマーク付きなら新たな負担なし、無ければ料金を負担
小型家電リサイクル法 プリンター、記憶装置、通信機器、その他の28類型 市区町村、国の認定事業者 回収方式ごとに無料・有料が分かれる
小形充電式電池の回収 モバイルバッテリー、電子たばこ、電池パック単体 市区町村、メーカー・販売店の自主回収、JBRC協力店 持ち込みが基本。宅配便の箱には入れられない

この3系統を混ぜたまま考えるから、「モニターも無料で引き取ってもらえるはず」「バッテリーも箱に入れればいい」といった思い込みが生まれます。逆に言えば、ご自宅の機器を3系統に振り分けてしまえば、あとは各ルートの窓口に出すだけです。宅配便で自宅から送り出す方法を先に見ておきたい場合は、国の認定を受けた事業者の案内が参考になります。

パソコン本体を含む1箱を無料で回収する宅配サービスを見る(リネットジャパン公式)

ディスプレイ単体を出すとき、費用を決めるのはPCリサイクルマーク

ディスプレイは、パソコン本体と同じくメーカー回収の対象です。パソコン3R推進協会の説明では、対象はデスクトップ型パソコン(本体)、ノートブック型パソコン、ブラウン管式ディスプレイ、液晶ディスプレイで、プリンター・スキャナー・サーバーなどは対象外とされています。つまり「モニターは本体側のルール、プリンターは別のルール」という線引きです。

費用の分かれ目がPCリサイクルマークです。同協会によれば、このマークは平成15年(2003年)10月以降に販売された家庭向けパソコンに貼付されており、マークが付いた製品は廃棄時に新たな料金を負担することなく出せます。マークが付いていない製品(平成15年9月までに購入されたもの)は、回収再資源化料金を利用者が負担します。料金は各メーカーが独自に設定し、回収物流費用等が含まれるため、ゆうパック料金を別途支払う必要はないとされています。

公表されている一例として、富士通(FMVパソコン)のマーク無し製品の料金を挙げます。いずれも運送費が含まれた税込価格です。

対象 料金(税込・運送費込み)
液晶ディスプレイ 3,630円
液晶ディスプレイ一体型パソコン 3,630円
CRT(ブラウン管)ディスプレイ 4,730円
デスクトップ本体+液晶ディスプレイ 7,260円
デスクトップ本体+CRTディスプレイ 8,360円

見落としやすいのが同社の注記で、「デスクトップパソコン本体とディスプレイが分かれている製品については、セットモデルであってもデスクトップパソコン本体とディスプレイそれぞれのリサイクル料金が必要です」とあります。料金は各社が独自に設定するため、処分する機器のメーカーの公式ページで必ず確認してください。

宅配回収では扱いがもう一段変わります。リネットジャパンの案内では、無料回収の対象品を含まない場合(モニターのみ等)は通常料金1,680円/箱、CRTモニターは処理費用がかかるため回収料金とは別に費用が発生し、液晶モニターには追加の処理費用は発生しないとされています。本体と一緒に出せば1箱無料の枠に乗り、モニター単体だと箱代がかかる——この差が片付けの順番を決めます。処分と買取の費用を横断で比べたい場合は、パソコンの処分・買取の費用比較記事に主要サービスの条件表があります。

キーボードマウス・プリンター・ルーターはどの制度が受け止めるか

本体とディスプレイ以外の機器は、小型家電リサイクル法(平成25年4月1日施行)の側で受け止められます。政令で定められた対象は28品目で、パソコンまわりに関係するのは次のあたりです。

  • 6. パーソナルコンピュータ
  • 7. 磁気ディスク装置、光ディスク装置その他の記憶装置
  • 8. プリンターその他の印刷装置
  • 9. ディスプレイその他の表示装置
  • 1. 電話機、ファクシミリ装置その他の有線通信機械器具
  • 2. 携帯電話端末、PHS端末その他の無線通信機械器具

注意したいのは、キーボードとマウスは28類型に個別の名前では出てこないことです。対象品目と回収ボックスの投入口サイズは市区町村ごとに違うため、出す前に自分の住む自治体の案内で品目を確かめるのが確実です。

宅配回収なら、この迷いは小さくなります。リネットジャパンの回収品目の案内には、パソコン本体(デスクトップ、ノート、タブレット、一体型)に加えて、接続・電源ケーブル、モニターマウスキーボード、パソコンパーツ・基盤、携帯電話・スマートフォンが挙げられ、古い製品やHDD無し、故障して動かない製品も対象とされています。ルーターは28類型に名指しこそありませんが、通信機械器具として扱われる位置にあります。ただし後述のとおり「データが残る機器」の側でもあるため、出す前の手当てが要ります。認定事業者を使う場合の全体像はリネットジャパンのレビュー記事にまとめています。

リチウムイオン電池が入っている機器だけ、なぜ別ルートになるのか

ここが本体以外の処分でいちばん間違えやすいところです。総務省消防庁の案内では、誤った廃棄方法はごみ収集車などでの火災事故につながるとしたうえで、廃棄のルールは住んでいる自治体によって異なること、動かなくなるまで使い切り放電して残量をゼロにすることで発火リスクを抑えられることが示されています。メーカーや販売店の自主回収、JBRCが設置する小型充電式電池リサイクルBOXの利用も案内されています。環境省も、家庭から出る場合は市区町村のごみ捨てルールに従うよう求めています。

JBRCの案内では、回収対象はニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池の3種類です。一方、次のものは回収対象外とされています。

  • 乾電池(単3形・単2形・単1形・006P形)、リチウム一次電池(BR・CR・ER形式)、ボタン・コイン電池
  • JBRC非会員企業製の充電式電池
  • 破損、水濡れ、膨張等の異常がある電池
  • 外装なしのラミネートタイプ電池

持ち込み先は協力店・協力自治体で、公式サイトの検索で最寄りの場所を確認します。出すときはプラス極・マイナス極を絶縁テープで絶縁し、金属端子部の絶縁でショートを防ぐよう指示されています。膨らんだモバイルバッテリーは、この対象外の条件に真正面から当たります。通常の回収ボックスではなく自治体の相談窓口へ持ち込む案件になる、ということです。異常のある電池を無理に箱へ詰めるのが、いちばん危険な選択になります。

同じ箱に入れられない物の見分け方

宅配回収は「箱に詰めて送るだけ」が魅力ですが、詰められない物を先に抜かないと当日に手が止まります。リネットジャパンの案内から整理すると次のようになります。

判定 該当する物 出し先
箱に入れられる パソコン本体、モニターマウスキーボード、ケーブル類、パソコンパーツ・基盤、携帯電話 宅配回収の箱へ
条件つきで入れられる バッテリー(製品に装着した状態のもの) 機器に付けたまま同梱
入れられない 電池・バッテリー単体、モバイルバッテリー・電子たばこ等のリチウムイオン電池搭載品、膨張・破損したバッテリー、乾電池 自治体・自主回収・JBRC協力店
入れられない 分解してバラバラになった製品(発火の危険)、石油・灯油を利用したストーブ等 自治体の案内に従う
入れられない テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン(家電リサイクル法の対象4品目) 家電リサイクル法のルート

もう1つの制約が箱そのものです。同社の梱包の案内では、縦・横・高さ3辺の合計が140cm以内、重量20kg以内が規定で、超えると回収できないため、規定内に収めるか箱数を分けて申し込みます。梱包時は緩衝材は不要、大きな物から下に詰める、隙間は新聞紙などで埋める、と案内されています。

順番は、①電池が主役の製品を抜く → ②CRTなど追加費用が出る物を分ける → ③3辺140cm・20kgに収まるかを測るの3手です。他社の無料回収と条件を見比べたい場合は、完全無料をうたうサービスの解説記事も合わせて読むと費用の内訳の違いが見えてきます。

送る前に「記憶装置を持つ機器」を1台ずつ数える

抜けやすいのが、パソコン以外にも記憶装置が入っている、という視点です。総務省の国民のためのサイバーセキュリティサイトは、画面上でデータが消えているように見えても実際にはハードディスク上にデータが残されたままになっていることがあり、特殊なソフトウェアを利用することで削除されたはずのファイルを復元することが可能である、と説明しています。

同サイトは、携帯電話・スマートフォン、CD-R、DVD、USBメモリ、SDメモリカードといった記憶媒体、外付けのハードディスクなどを廃棄する場合にも同様の処理をしなければならない、としています。SSDについては、その特性からハードディスク用のデータ消去ソフトでは完全に消去できない場合があるため、専用のソフトを使用するか物理的な破壊などを検討するよう促しています。

箱を閉じる前に、次の順で数えてみてください。

  1. 外付けHDD・NAS・USBメモリ・SDカード(そのまま記憶媒体)
  2. 複合機・プリンター(機種によっては内部に記憶装置があり、印刷データが残る)
  3. ルーター(プロバイダーのIDやWi-Fiのパスワードが設定として残る。返却・廃棄の前に初期化する)
  4. スマートフォン・タブレット(アカウントのサインアウトを先に行う)

法人でリース機器を返却する場合、総務省は、リース会社においても適切に処理されるよう契約内容に含めることも重要である、としています。データ消去証明書が要るかどうかは、この契約とセットで決まります。宅配回収側では、リネットジャパンが「おまかせ安全データ消去サービス」を3,180円/台(税込3,498円/台)で用意し、壊れた機器でも利用できるとしています。自分で消す手順は廃PCのデータ消去の記事にまとめてあります。

まとめと、この記事の調べ方・参考・出典

本体以外の機器の処分は、覚えることを2つに絞れば迷いません。PCリサイクルマークが付いているか(=メーカー回収の費用が変わる)リチウムイオン電池が入っているか(=箱に入れられない)。この2点で振り分ければ、ディスプレイはメーカーか宅配回収、キーボードやプリンターは小型家電の受け皿、モバイルバッテリーは持ち込み、と行き先が決まります。あとは箱に入れる物を3辺140cm・20kg以内にまとめ、記憶装置を持つ機器を数えてから封をするだけです。

この記事は、メーカーと業界団体、行政の公式ページに記載がある内容だけを表に落とし、記載が見つからない項目は書かない方針で作成しました。金額は「公表されている一例」として読み、実際に出すときは、処分する機器のメーカーと自治体の最新の案内で確認してください。情報は2026年9月時点のものです。

回収品目と1箱無料の条件を公式サイトで確認する(リネットジャパン)

よくある質問(FAQ)

モニターだけを処分したいのですが、無料になりますか?

宅配回収では有料になる場合があります。リネットジャパンの案内では、無料回収の対象品を含まない場合(モニターのみ等)は通常料金1,680円/箱です。メーカー回収を使う場合は、PCリサイクルマークが付いていれば新たな料金負担なしで出せます。マークが無い年代の製品は、メーカーが設定する回収再資源化料金がかかります。

PCリサイクルマークはどこを見れば付いているか分かりますか?

パソコン3R推進協会によれば、マークは平成15年(2003年)10月以降に販売された家庭向けパソコンに貼付されています。おおむね2003年秋以降に買った製品であれば付いている可能性が高く、それ以前の製品は料金負担の対象と考えてください。判断に迷う場合は、機器のメーカーの公式ページで自分の型番の扱いを確認するのが確実です。

モバイルバッテリーを段ボールに入れて送ってもいいですか?

送れません。リネットジャパンは、モバイルバッテリーや電子たばこなどリチウムイオン電池を搭載した製品、および電池・バッテリー単体を回収できない品目として挙げています。機器に装着された状態のバッテリーは同梱できますが、単体になったものは対象外です。自治体のルール、メーカー・販売店の自主回収、JBRCの回収ボックスのいずれかを使ってください。

膨らんだバッテリーはどこへ持って行けばいいですか?

JBRCは、破損、水濡れ、膨張等の異常がある電池を回収対象外としています。通常の回収ボックスには入れず、住んでいる市区町村の窓口に相談してください。総務省消防庁も、誤った廃棄方法がごみ収集車などでの火災事故につながると注意を促しています。無理に箱へ詰めるのが最も危険な選択です。

キーボードやマウスは小型家電の回収ボックスに入れられますか?

小型家電リサイクル法の政令28品目には、キーボードやマウスという名称は個別には出てきません。実際に受け付けるかどうかと投入口のサイズは市区町村ごとに異なるため、自治体の案内で対象品目を確認してください。宅配回収を使う場合、リネットジャパンは回収品目にマウス・キーボードを挙げています。

ルーターを処分する前にやっておくことはありますか?

初期化して設定を消してください。ルーターにはプロバイダーの接続IDやWi-Fiのパスワードが設定として残ります。総務省も、記憶媒体を含む機器を廃棄する際は復元できない状態にするよう求めています。プロバイダーからの貸与品であれば、返却の条件を契約先に確認してから手続きしてください。

✏️ 黒田 蓮より

この手の記事を書くたびに感じるのは、処分でつまずく人の多くが「面倒だから」ではなく「どこに聞けばいいか分からないから」止まっている、ということです。パソコン本体の捨て方は情報が多いのに、モニター1台、古いキーボード1つになると途端に案内が見つからない。根拠となる法律が本体とは別だからなのですが、そんな事情は使う側には関係のない話です。

だから今回は、覚える条件を2つに絞りました。マークと電池。表を全部覚える必要はありません。機器を1つ手に取って、裏面にマークがあるか、電池が入っているか。それだけで振り分けられます。

費用についても一言。私は普段、年額や総額で考える癖があるのですが、処分に関しては金額より「まとめられるかどうか」が効きます。本体を出すタイミングで周辺機器も一緒に箱へ入れれば追加費用の出ない範囲が広く、後から思い出して1台ずつ出すと、そのたびに箱代が積み上がる。片付けの効率がそのまま費用の差になる、珍しい分野です。

もし今、押し入れに古いモニターとノートパソコンが両方眠っているなら、同時に出すのがいちばん安く済むタイミングです。電池が主役の製品だけ先に抜いて、残りを1箱にまとめる。今日はそこまでで十分です。

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この記事を書いた人

「安い」より「結局いくらで何ができるか」。年額換算とサポート範囲、そして総保有コストで語るスタンス。セキュリティ・クラウド・Microsoft 365、生成AIサービスの比較も担当。担当:OS・ソフト・クラウド/セキュリティ/サブスク比較/セール・クーポン・コスパ検証/AI活用。「そのサブスク、年額にすると見え方が変わりますよ。」

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